クローズアップ/旭化成アドバンス 理事 スポーツ・ユニフォーム事業部長 村山 聖 氏/「エコセンサー」で初のウェブ展
2020年08月24日 (月曜日)
新型コロナウイルス感染症拡大の影響でほとんどの繊維企業が展示会や内見会を開けなかった中、旭化成アドバンスはこのほど初めてのウェブ展示会「エコセンサーWeb総合展」を7月21,22日に開いた。来場者の評判、ウェブ展での手応えはどうだったのか。村山聖スポーツ・ユニフォーム事業部長に聞いた。
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――元々の開催予定は。
当初は4月のつもりが6月にずれ込み、それも中止に追い込まれたため急きょ、ウェブ展に切り替え2カ月かけて準備を進めました。アウター、インナー、スポーツの3部門が連携し、環境に配慮した当社の戦略素材「エコセンサー」を打ち出しました。
――どんな素材を出展した。
エコセンサーの5本柱に位置付ける「ベンベルグ」、「ロイカEF」、再生ポリエステル、同ナイロン、オーガニックコットンをPRしました。スポーツでは、ダウンウエア用の軽量極薄織物「インパクト」、透湿防水「ソファンデ」、ニットの暖か素材「モイステックス・ホット」のエコセンサー版を21秋冬向けの主力素材として提案しました。
――サイトへのアクセス数は。
今回はオープンな展示会ではなかったため、アクセス数は全部で700くらいです。3部門がプレゼンできたのは展示会の開催前に見本反を送った約150社になりました。全部で100品番位を作成し、ハンガーの全てに再生紙を使いました。
――来場者からの反応は。
これで十分とか、やりにくいとか反応はまちまちです。ただし、見本反を見ながらウェブで商談をできたことは好評でした。現在、人気素材の集計を進めています。
――今後の開催計画は。
実際の展示会をやるのかウェブ展を開くのか、あるいは両方やるのかを検討し、11月に開催することにしています。このときは裏地や繊維資材も合わせた旭化成アドバンス総合展として開催します。スポーツでは自社スペースを使うこじんまりとした内見会を検討しています。
――実際の展示会とウェブ展ではどちらの方が望ましい。
やはりリアルな展示会を開き、実際のサンプルを見て触って商談を進めていくのが本来の在り方だと思います。一方、ウェブ展は一度プラットフォームを構築できれば、あとはコンテンツを変えていくだけ、という便利さがあります。次は海外のお客さんもにらんだ英語版のウェブ展にも広げていこうと考えています。