豊島 日本環境設計「ブリング・オーシャン」/海洋ごみから衣料品製造/問題意識高める取り組みも

2020年09月24日 (木曜日)

 豊島と日本環境設計は、海岸の美化活動で回収したペットボトルから衣料品などを製造する取り組み「ブリング・オーシャン」を開始した。2021年の春から夏にかけての店頭販売を見据え、リサイクル体制の整備を進める。海洋プラスチック問題に対する社会的意識を喚起するため、趣旨に賛同するNPOや行政、企業との連携の輪を広げる。

 日本環境設計は、繊維製品からポリエステルを再生するリサイクル技術を使って衣料品を製造する「ブリングプロジェクト」を手掛ける。豊島も同プロジェクトに参加し、独自のオーガニックコットン「オーガビッツ」と組み合わせた商品などを製造・販売している。

 ブリング・オーシャンは、国内の海岸で拾い集めたペットボトルの分別や洗浄を協力団体と担い、リサイクルして製品化することで、海洋の環境保全につなげる取り組み。全国各地で展開される「ビーチクリーン」の活動と連携し、回収されたペットボトルを引き取る。ブリング・オーシャンが主体となってビーチクリーンを企画するケースもあるという。

 集めたペットボトルは、21年4月までに原料としてリサイクルし、夏までには製品化する計画。

 一般消費者にも、海洋ごみの問題に目を向けてもらうための活動も行う。海洋ごみの問題に関わる社団法人、NPO、NGO、大学などの研究機関とパートナーシップを結んでいく。さまざまな立場から、海洋ごみ問題を解決する取り組みに参加できるプラットフォームの構築を目指す。

 18日には、豊島東京本社(東京都千代田区)で、関係者を集めたキックオフミーティングを開催した。同社の東京二部・十二部担当の中駄淳執行役員が素材・製品部署を代表し「皆さんと新しいサステイナビリティーの形を作りたい」と抱負を述べた。

 19日には、豊島と日本環境設計が企画したビーチクリーンアップを、神奈川県茅ケ崎市のサザンビーチ付近で実施した。