ユニチカトレ―ディング/異形断面糸使いを前面に/ほどよいカジュアル感に引き合い
2020年09月28日 (月曜日)
ユニチカトレーディングはポリエステル婦人服地で、引き合いを集める「ジュフィーM」を前面に21春夏商戦に臨んでいる。生地商への企画提案だけでなくアパレルや商社OEM部隊への売り込みも強化し市場浸透を目指す。
ジュフィーMは異形(こんぺいとう型)断面糸使いのポリエステル薄地織物。シルクのような光沢ときしみ感、ドライ感、繊細な杢(もく)調の表面感で「ほどよいカジュアル感を出せる」(山下貴司大阪テキスタイル課マネージャー)のが持ち味という。
20春夏でトライアル販売を開始したところ、これまでにない素材感が好評だったという。21春夏商戦においても「生機在庫がタイトになる」ほど多くの顧客から引き合いを集めている。
20春夏では600反を投入しており、21春夏では2千反の販売を計画するとともに紳士服地へも広げる。21秋冬に向けては、中肉織物の開発に取り組んでおり、梳毛調の素材群をラインアップする。
このほか、21春夏では、バックサテンなどが好評のシルキー調「ノイエ」や透け防止、遮熱機能が特徴の中空・軽量織物「クールアート20」を打ち出し拡販を計画する。
EU(欧州連合)を中心にファッション分野でも「サステイナビリティーへの要望が強まっている」と見ており、ケミカルリサイクルで生産する再生ポリエステル「エコフレンドリー」の販促にも力を入れている。
ジュフィーMでは再生原料の比率が55%のエコタイプを完成させており、現在は100%使いの開発を進めている。
EUでは、既に再生原料の混率が27%の高反発ストレッチ織物「ペオス」をエージェント経由で販売しており、混率を引き上げたタイプの開発を急ぐ。