クラボウとシキボウ/展示会日程で協力/ユニフォーム需要掘り起こしへ

2020年10月21日 (水曜日)

 クラボウとシキボウは、展示会日程を調整することで協力してユニフォーム需要の掘り起こしに取り組む。新型コロナウイルス禍を背景に関東や三備地区のユニフォームアパレルが効率的に展示会を訪問できるようにすることが狙い。両社とも展示会ではウイズコロナ、アフターコロナに向けたユニフォーム素材を重点提案する。

 クラボウは28日から30日まで本社(大阪市中央区)でユニフォーム素材展示会を開催する。これに先立ちシキボウも14日から30日まで本社(大阪市中央区)で展示商談会を開催しており、ユニフォーム素材も多彩に提案する。

 今回の展示会開催に関して、両社のユニフォーム担当部署が中心となり日程の調整を行った。新型コロナウイルス禍のため取引先であるユニフォームアパレルの中には出張が制限されているケースも多い。両社が展示会日程を調整し、同時期開催とすることでユニフォームアパレルは1度の出張で両社の展示会を効率的に訪問することができる。

 本来、両社はユニフォーム素材で競合関係にある。しかし、昨年からのユニフォーム市況低迷や新型コロナ禍による商談停滞を打開するため、競合関係を超えて協力し、ユニフォーム素材の需要掘り起こしに取り組む。展示会ではウイズコロナ、アフターコロナを見据えた提案に力を入れる。

 クラボウは、このほど開発した電気・電子分野の国際規格であるIEC規格に対応した制電ポリエステル綿混生地「エレアース」や抗菌・抗ウイルス機能繊維加工技術「クレンゼ」を応用した「クレンゼ防護ガウン」など新素材・商品を披露する。

 先行して展示会を開始開いているシキボウは抗ウイルス加工「フルテクト」をユニフォーム用途にも積極提案しており、工業洗濯対応タイプも用意した。燃焼時の二酸化炭素排出量を抑制する特殊ポリエステル繊維「ナノオフコ」、特殊紡績糸使いでメランジ表現が可能な「マザリト」、校倉(あぜくら)構造織組織による高通気生地「アゼック」などを重点提案している。