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ニッセンケン×テクノサイエンス/ZDHC判定国内で可能に/化学分析から排水まで

2020年10月26日 (月曜日)

 世界標準であるZDHC(有害化学物質排出ゼロ)の化学物質から排水までのトータルな分析試験・合否判定・証明書発行業務が国内で可能になった。ニッセンケン品質評価センター(ニッセンケン)と総合化学分析を手掛けるテクノサイエンス(滋賀県守山市)が6日に業務提携し、11月から業務を開始する。

 製造過程で化学薬剤を多く使用するアパレル・フットウエア業界。環境負荷低減への要請が高まる中、ZDHC適合証明が重要になっている。しかし、適合確認の際に必要となる化学薬剤や廃水などは海外輸送が困難なため、認定ラボのない国内では対応し切れなかった。

 「エコテックス」で実績のあるニッセンケンは今年1月にZDHCケミカルモジュール認定試験機関に登録された。6月にユケンケミカル(愛媛県今治市)の薬剤3点に対し、ZDHCケミカルモジュールMRSL(製造時規制物質リスト)に基づいた化学分析試験を行い、国内初となるZDHC適合証明を発行した。

 一方、テクノサイエンスは水・大気などの環境分析事業を1995年から開始。食品分析、作業環境測定なども行う。幅広い業界を対象にしてきたことから、1台2千万円のガスクロマトログラフ質量分析装置(GC/MS/MS)を4台、3千万~4千万円の液体クロマトログラフ質量分析装置(LC/MS/MS)4台を既に保有など、ハード面で優位性がある。今年7月にZDHC廃水モジュール認定試験機関に登録された。

 化学分析のニッセンケン、廃水・スラッジ(汚泥)分析のテクノサイエンスが相互ラボ紹介について業務提携したことで、ZDHCへの一貫した対応が国内でも可能になった。

 テクノサイエンスは「ZDHCの廃水やスラッジの品質検査は約230項目。水分を濃縮する前処理など分析手法の開発も行い、機械も改造して」100億分の1mgの測定という世界に対応する。納期は1カ月半だが、1カ月以内を目指す。価格は1件30万円台に抑えた。

 ニッセンケンは「染色工場を中心にアプローチするが、環境対策などへの啓発活動も協力していく」と繊維業界の環境対策を促進する。