東洋紡/エアバッグ原糸工場を新設/インドラマグループと合弁

2020年10月28日 (水曜日)

 東洋紡はPET樹脂製造の世界最大手であるインドラマ・ベンチャーズ(タイ)傘下のインドラマ・ポリエステル・インダストリーズ(IPI、同)との合弁で新会社・東洋紡インドラマ・アドバンスト・ファイバーズを設立しエアバッグ用ナイロン66の生産を本格化させる。

 新会社はIPIと同じタイ・バンコク市。出資比率は東洋紡50%、IPI50%。IPIのアショク・アローラ氏、東洋紡の高橋秀和氏が代表者に就任する。

 ラヨーン県にあるIPIの工場敷地内にエアバッグ用ナイロン66を生産する新工場建設を進めており、2022年春から量産を開始する。生産能力は年産1万1千トン。

 東洋紡によると、グローバルなエアバッグ市場は自動車1台当たりの搭載点数の増加や新興国での装着率向上を背景に今後も年率3~4%での成長が見込まれているという。

 14年にインドラマ・ベンチャーズと共同しエアバッグ用ナイロン66で当時、世界2位のシェアを持っていたドイツのPHPファイバーズを買収。インドラマグループとの連携を強化しながらエアバッグ事業の拡大と取り組んできた。

 東洋紡もインドラマもモビリティ事業を最重要分野に位置付けており、東洋紡は日、タイ、中、米、欧に構える5拠点を駆使しエアバッグ事業の拡大に力を入れていく。