菅公学生服グループ/撥水機能付きガウン供給/洗濯して繰り返し使える

2020年11月11日 (水曜日)

 菅公学生服グループは、岡山大学病院と開発した撥水(はっすい)機能付きガウンを製造・販売している。菅公学生服が主体となって生産し、企業向けユニフォームを取り扱うシーユーピー(岡山市)が販売する。

 今春の緊急事態宣言の際、医療現場でガウンの供給がひっ迫したため、岡山大学病院から依頼を受けて開発し、供給した。

 ガウンは、次亜塩素酸ナトリウムと高温洗濯で消毒し、滅菌のため高温高圧釜(オートクレーブ)処理を施している。ポリエステル100%で、撥水機能を持ちながら洗濯して繰り返し使うことができる。背中部分は生地が重なり、中の衣服が見えにくい仕様となっている。

 消毒と滅菌の処理を20回以上実施しても、撥水機能と強度面の品質が維持できることを確認した。現在もより多い回数で試験し、品質を検証している。

 今春、菅公学生服の志布志工場(鹿児島県志布志市)で千枚を製造し、県に納品。その後、医療現場の要望に応じて100枚を追加生産し、シーユーピーが備蓄販売で対応した。同社の伊藤孝恭社長は「介護施設などにも提案できれば」と話している。

〈物流向けマスクも販売〉

 衛生関係のアイテムで、シーユーピーは物流企業向けのマスクも販売している。既存商品のポロシャツの生地を使用しており、企業ユニフォームメーカーが作ったマスクとして防汚加工や摩擦に強い耐久性などを訴求している。

 混紡率はポリエステル70%・複合繊維30%。接触冷感機能を付与しており、通気性も高い。

 「4月からこの間に数千枚を販売」(伊藤社長)しており、今後は夏用ながら内側のポケットにフィルターを入れることで冬用としても使える点を訴求する。