帝人コードレ/21年1~3月にフル稼働へ/環境商材に注力

2020年11月20日 (金曜日)

 帝人コードレの今上半期(4~9月)は新型コロナウイルス禍の影響で前年比約20%の減収となった。下半期は環境を切り口にした提案を強め、2021年1~3月からのフル稼働を計画する。

 上半期は新型コロナ禍の影響を受け、主力のスポーツ用途はシューズ、ボールとも落ち込んだ。海外向けより国内向けが苦戦した。ただ、4~6月を底に回復しており、7~9月は4~6月比50%増となった。環境商材がけん引し、特にタウンユースを含むシューズ用が回復した。

 下半期は環境商材を軸に、スポーツ用途をさらに強化する。10~12月は7~9月と同水準で推移し、21年1~3月は4~6月比70~80%増として、フル稼働とする計画だ。既存分野の市場環境は前年比30%減の水準と厳しくみて、新たな手を打つ。

 シューズ用はサッカーが主力だが新たな分野を増やし、ボール用でも用途開拓を進める。バスケットボールやハンドボールなどのボール用途では、汗でぬれても滑りにくいことへの評価が高く、「グリップ力を生かせる新しい用途を探る」(浅田和重社長)と言う。

 環境商材は、再生ポリエステル「エコペット」を柱にする。既に基材の不織布はランドセル用途の一部を除いて全体の90%以上がエコペット使いとしている。エコペットの25周年と合わせて提案を強め、環境認証の取得を含めて取り組みを進める。