東レ/22春夏に「カミフ」発売/和紙のようで機能性付加
2020年11月30日 (月曜日)
東レは和紙のような風合いと機能性を両立したポリエステル長繊維テキスタイル「カミフ」を開発、22春夏シーズン向けから発売する。22年度20万メートル、25年度50万メートルの販売計画で、紳士・婦人のアウター、シャツ、ブラウス、丸編み製品などが用途。国内から販売し、輸出は2~3割を想定。将来的には衛材など資材用途も視野に入れる。
新商品は複合紡糸技術「ナノデザイン」により扁平(へんぺい)断面の左右に高収縮ポリマーと、フィルムくずを再利用したリサイクルポリマー配し、繊維の中心に易溶出ポリマーを配置した特殊断面構造である。
熱処理により連続的な屈曲を生み、独特のねじれ構造とストレッチ性(織物で15~20%)が得られる。複雑な空隙を含む糸束構造のため、生地はランダムな凹凸感を発現し、手すき和紙のような触感を実現した。生地表面には発色性や染色性の異なるポリマーで構成された単糸が不規則に置かれ、和紙のようなゆらぎのある表情を生み出す。
染色段階で中心のポリマーが溶出し、繊維内部に中空が形成される。これが生地の軽量感や反発感を生む。このC型スリット部が吸水性を高め、内部保水の染み出しも抑制する。抗菌性や抗ウイルス性などの機能剤を繊維内部に保持させることもできる。
石井慎二婦人・紳士衣料事業部長は「ウイズ/アフターコロナ時代の衣料を意識した」と言う。新型コロナの感染拡大で、生活環境やライフスタイルが変化し、「心や身体を満足させる素材が必要になった。和紙のぬくもり(優しさ、心地よさ)に着目して開発した」。機能性とともに、サステイナブル要素も加えた。
原糸は三島工場、テキスタイルは東レ合繊クラスターで生産。織りとニットで展開し、価格は和紙繊維より安く、国内外のハイエンドゾーンを狙う。




