豊島、日本環境設計の「ブリング・オーシャン」/海洋ごみで作る衣料品販売へ/企業間交流や美化活動も

2020年12月15日 (火曜日)

 豊島と日本環境設計は11日、海岸の美化活動で回収したペットボトルから衣料品などを製造する取り組み「ブリング・オーシャン」の関係者ミーティングを、豊島東京本社(千代田区)で開催した。リサイクル品の販売開始を予定する2021年に向け、企業間交流や海岸美化の活動も促進する方針を確認した。海洋プラスチックごみ問題などに、いち早く取り組む企業の事例も紹介した。

 ブリング・オーシャンは、全国各地で展開される「ビーチクリーン」活動と連携し、回収されたペットボトルから衣料品などを製造する。リサイクルの普及と海洋の環境保全の実現を目指す。

 9月に、活動趣旨に賛同する関係者を集めたキックオフミーティングを開き、その翌日には神奈川県茅ケ崎市で、初めてのビーチクリーンアップを主催した。

 21年は、ブリング・オーシャンで企画したビーチクリーンを活発に実施する方針で、5月下旬から6月上旬にかけて全国各地で一斉に行う計画もある。情報発信にも力を注ぎ、活動状況の報告に加え、海洋プラスチック問題やビーチクリーンアップの現状を伝えるニュースレターを、メールで配信する。

 リサイクル品の開発は既に進めている。一部にペットボトル由来を含むポリエステルと、オーガニックコットンを組み合わせたキャンバス生地が、来年1月下旬に染め上がる見通し。Tシャツは、来年6月下旬の完成を予定する。

 企業間の連携の輪も広げている。第2回ミーティングでは、釣りに関する媒体を発行する内外出版社、サーファーの視点でウエットスーツを製造するネクストレベル、日本旅行の3社が、海岸美化やSDGs(持続可能な開発目標)の取り組みを紹介した。