東洋紡STC ユニフォーム事業部/改質コットンを前面に/「Z―シャツ」「e―シャツ」伸ばす

2020年12月22日 (火曜日)

 東洋紡STCのユニフォーム事業部は「新型コロナウイルス禍に伴い消費傾向に変化が見られる」(林英昌ユニフォーム事業部長)としており、2021年度は環境配慮型の素材として改質コットンを打ち出す。在宅勤務の浸透により販売好調が続く高機能ニットシャツ地「Z―シャツ」のバリエーションを充実させ拡販を目指す。

 同事業部はかねて部分バイオポリエステル「エコールクラブ・バイオ」のような環境配慮型素材を市場に浸透させるための開発、販促に力を入れてきた。

 昨今の新型コロナ禍によって「最近は人や環境に優しい素材への要望が強まっている」と見ており、21年度からは消臭「デオドランC」、高い水分率を持つ「うるおいコット」といった綿の改質で機能性を持たせた素材群をラインアップし、環境配慮型として重点的に投入する。

 新たに大腸菌やMRSAなどに抗菌防臭性能を発揮する新素材「ABコット」を開発。インナー・肌着向けの販売を先行させ、ユニフォーム、スポーツへも広げる。

 インドの大手紡績との協業にも乗り出しており、これら改質コットンの紡績糸をOEM生産してもらい日本に持ち帰る取り組みが滑り出した。

 最近の在宅勤務の定着によって、ストレッチ性、イージーケア性に優れたポリエステル綿混の高機能ニット「Z―シャツ」への引き合いが急増していると言う。

 ポリエステル100%による「e―シャツ」の販促にも力を入れており、抗ウイルス加工「ナノバリアー」を施したe―シャツ、エコールクラブ・バイオを複合したZ―シャツ、e―シャツ、ABコットをミックスしたZ―シャツなどへも商品ラインを広げ、ユニフォームやドレスシャツ、学販各用途への浸透を目指す。