ユニチカトレーディング 22春夏スポーツ/エコのバリエーション打ち出す/安全・清潔にも対応

2020年12月23日 (水曜日)

 ユニチカトレーディングはケミカルリサイクルで生産する再生ポリエステル「エコフレンドリー」やヒマ(唐胡麻)が原料のナイロン11「キャストロン」といった環境配慮型素材を打ち出し22春夏のスポーツ商戦に臨んでいる。

 同社は全社を挙げてエコ素材によるモノ作り、企画提案に力を入れており、スポーツでは主力エコフレンドリーの幅出し、キャストロンによる開発に取り組んでいる。

 前者では、エコ化した吸汗速乾「ルミエース」、UVカット・透け防止「サラクール」、超極細「EQ」などで拡販を計画する。

 エコ素材のマーケットでは再生ポリエステルが大半を占めており、「ナイロンの希少性が注目されている」(福田晃久テキスタイル営業部長)と言い、22春夏からキャストロンの本格販売を開始しインナー・肌着を含むアイテムを掘り起こす。

 デュポングループと共同開発した部分バイオポリエステルと綿との複重層糸「パルパーソロナ」でも本格販売を目指した開発・販促を進めている。

 新型コロナウイルス禍の拡大に伴い、最近はスポーツでも安全・清潔を求めるニーズが高まっているとしており、残存皮脂に起因する臭いの発生を低減するポリエステルへの消臭加工「バイスティン」を22春夏からスポーツにも導入するほか、開発中の抗ウイルス加工の完成を急ぐ。

 このほか、肌側の凸凹構造が肌への張り付きを抑制するポリエステルニット「ノスティ」、吸放湿性に優れる「ハイグラ」、熱線遮蔽「こかげ」、気化熱によるクーリング「打ち水」などを重点的に投入する。

 同社はこの間、インドネシアの現地法人と連携し、海外テキスタイル生産の拡充を進めてきた。スポーツ素材全体の10~15%を海外生産しており、日本から持ち込む高機能糸によるスポーツ素材を増やし海外比率の上乗せを計画する。