東洋紡/安全・安心・品質の基盤を再構築/竹内取締役が社長に昇格

2021年01月14日 (木曜日)

 東洋紡は12日、大阪市内のホテルで記者会見し、4月1日付で竹内郁夫取締役兼常務執行役員が社長に昇格するトップ人事を明らかにした(一部既報)。

 楢原誠慈社長は2022年度からスタートさせる「新しい中期経営計画を策定するのは新しい社長の方が望ましい」と社長交代の理由を説明した。

 竹内取締役について、楢原社長は経営企画室や東洋紡チャイナの社長、機能膜・環境本部長などを歴任した「オールラウンドプレイヤーである」とともに、東洋紡を良くしていこうという熱い思いも持っており、「安心して未来を託せる」と全幅の信頼を寄せていることを強調した。

 竹内取締役は昨年、犬山工場で発生した火災事故を踏まえ、「安全・防災・品質に関わる事業基盤の再構築に優先して取り組む」方針を表明。さらに、企業としての成長を加速していくための事業ポートフォリオの組み替え、2030年以降をにらんだ未来への仕込みに取り組んでいく方針を示した。

 自らのプロフィールについては、さまざまなプロジェクトに参画し無から有を生む仕事に多く携わってきたため、「組織の壁を越えて人を巻き込むのが得意」と語り、この長所を今後、社外とのアライアンスなどへも生かしていきたいとの意欲を示した。