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帝人フロンティアとアノマリー/体の動きをデータ化/動きの著作権化も視野に

2021年02月01日 (月曜日)

 帝人フロンティアは、ダンスなどのイベント企画や映像制作を手掛けるアノマリー(東京都渋谷区)と共同で、モーションセンシングで体の動きを解析し、デジタルデータとして記録するプラットフォーム「モーションバンクプロジェクト」(以下モーションバンク)を展開する。2月からゲームやアニメーションの制作会社などに向けてデータ販売を始め、2025年度には両社合わせて売り上げ20億円を目指す。

 帝人フロンティアのモーションセンシング技術と、ダンスを軸にエンターテインメントを企画・制作・運営するアノマリーの知見を融合し、体の動きをデータ化するシステムを開発した。このシステムで人のあらゆる動きをデータ化し、モーションバンクに3Dモーションデータとしてストックしていく。ストックしたデータを販売するとともに、動きの提供者も収入を得る形とする。

 モーションデータはすべての方向から動きを分析・比較でき、将来はAI(人工知能)で自動合成することも可能とする。一般的に体の動きをデータ化するには専用の設備と人員を要するが、場所を問わずモーションデータを取得できる。

 将来はダンスの振り付けなどを著作権化し、管理・保護していくことも視野に入れる。振り付けには著作物性が認められるものの、具体的な対象が明確でないことから著作権化が難しいとされる。開発したシステムでは、瞬間や一定時間で、動きの差を数値化することができ、今後楽譜のように分かりやすく記録する手法を作っていくことで、著作権化につなげる。

 モーションバンクは両社共同で開発・運営し、今後は合弁会社設立も検討する。ダンス以外にもさまざまな体の動きをデータ化していく考えで、スポーツ、伝統芸能、伝統技術の習得、リハビリやトレーニングなどの健康・ヘルス分野、人の動きをトレースするロボット分野などへの展開を図る。工場の技術継承に活用することも視野に入れている。