東洋紡管理〈上海〉/20年は微増収増益/自動車向けが回復

2021年02月02日 (火曜日)

 【上海支局】東洋紡管理〈上海〉の2020年業績は、前年に比べ微増収増益になった。エンジニアリングプラスチックなど、自動車向けの中国内販が新型コロナウイルス禍の影響からいち早く回復し、増収に貢献した。衣料用繊維事業の中国内販も微増収だった。

 増益の主要因は人民元高による仕入れ価格の低減と、新型コロナ禍を受けた政府の減税や出張費などの経費の減少。

 衣料用繊維事業は、主力の地場インナーブランド向け原糸の内販が健闘した。同原糸は、特殊な日本製原料を使って現地で紡績している。ここ数年、日本向けを中心に構造改革を進めてきた成果で、利益も確保した。

 同事業は今年も構造改革を続け、効率を高めていく。内販は与信や在庫管理などの課題があり、「急激に伸ばすのは難しい。慎重に進めたい」と藤井俊哉董事長は話す。

 同社は化成品や機能材、エンプラ、衣料用繊維、環境資材などの内販に力を入れている。う