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特集 メディカル・介護ウエア2021(2)/「飛沫感染防止ガウン」を開発/帝人フロンティア/多様な業種で感染防止に貢献

2021年03月25日 (木曜日)

 新型コロナウイルス禍が依然として収束しない中、さまざまな業種で感染防止策の重要性が高まっている。こうした社会的要請に応えるため帝人フロンティアはこのほど「飛沫感染防止ガウン」を開発し、販売を開始した。多様な業種で飛沫(ひまつ)感染防止に貢献することを目指す。

 同社は2020年から医療用ガウン(アイソレーションガウン)の製造・販売に参入した。新型コロナ禍で医療用ガウンの供給が不足する中、スポーツ衣料を中心とした縫製品OEMで培ったノウハウと国内外の生産ネットワークを生かし、政府などからの調達要請に応える体制を構築した。

 一方、社会全体で感染防止策の徹底が重要になる中、医療機関だけでなく介護施設や飲食店、清掃業など感染リスクの高い業種でも使用できる汎用性の高いガウンの要望も高まる。こうした声を受けて医療用ガウンの技術を応用した飛沫感染防止ガウンを開発した。

 生地に医療用ガウンと同じものを採用。スポーツウエアに使うポリエステル長繊維織物の透湿防水生地のため、医療用ガウンの防護性に関する事実上の国際規格である米国医療機器振興協会(AAMI)規格でレベル2(内視鏡手術や白内障手術などでも使えるレベルの防護性)を実現した。不織布ではなく織物のため繰り返し洗濯も可能となる。同社によると洗濯50回後も機能が維持されることを確認した。

 医療用ガウンは感染防護性を第一に設計されているため、着心地や着脱性に劣る。これに対して飛沫感染防止ガウンは一般的な使用シーンを前提に通気性や着脱性、さらにはデザイン性にも配慮した。背中部分にベンチレーションとなるカットを入れることで通気性を確保し、カラーも4色(ホワイト、ピンク、ネービー、ブラウン)を用意することで一般的な業務シーンでも自然な着用が可能となる。縫製仕様の確立には縫製子会社の帝人フロンティアアパレル工業(福岡県大牟田市)が中心的役割を担った。

 新型コロナ禍が長期化する中、多くの業種で飛沫感染防止への意識がますます高まっている。こうした社会的ニーズに飛沫感染防止ガウンを通じて応え、新型コロナ感染拡大の防止に貢献することを目指す。