帝人フロンティア「ナノフロント」/リサイクル原料で量産化に成功/世界で初めて

2021年04月13日 (火曜日)

 帝人フロンティアはこのほどリサイクルポリエステル原料を使用する超極細のナノファイバー「ナノフロント」の量産化技術を開発した。2021年度で3億円、25年度で8億円の売上を計画する。

 従来のナノフロントからリサイクル原料によるタイプへの置き換えを進め、スポーツ衣料や産業資材といった幅広い用途に展開する。

 吸水性やグリップ力などの機能性、ソフトな風合い、肌への低刺激性などの快適性が特徴のナノフロントの需要が衣料、産業資材の幅広い用途で増大していると言う。

 一方、リサイクル原料による素材へのニーズも急速に高まっているものの、リサイクル原料で超極細繊維を生産するのはポリマーコントロールなどの難度が非常に高いため、これまでは実現できていなかった。

 同社は海島複合紡糸で新たなポリマーコントロール技術、紡糸技術を開発しこの点を解消。従来品と同等品質を持つ超極細ナノファイバーの量産化に世界で初めて成功した。