ユニチカトレ―ディング 22春夏婦人服地/20%の拡販目指す/常圧ポリ/アセで新素材開発

2021年04月19日 (月曜日)

 ユニチカトレ―ディングは22春夏向けの婦人服地で、在宅勤務の浸透でカジュアルな素材が求められる一方、「奇麗な服、派手な色を着たいという要望も強い」(滝澤邦治サステナブル繊維営業第一部長)と見ており、双方に対応する素材群を重点的に投入し21春夏比で20%の拡販を計画する。

 22春夏に向けては、「スターフレックスーAHY」「Z―10NR」という2新素材を開発した。前者は常圧可染ポリエステル「AHY」とアセテートとのエア混繊糸による薄地織物。適度なシャリ感、しなやかさが特徴。後者は従来の「Z―10」に柔らかさ、しなやかさを付与し、より天然繊維に近い質感を強調したストレッチ素材。

 このほか、ストレッチ性、仕立て映えの良さ、シルク調のきしみ感が特徴の「モニカ」、ドライ感、リネン調の表面感を持たせた「ジュフィー」を打ち出す。ジュフィーでは、ニット中心の「ジュフィー―BR」、織物中心の「同―M」を構える。

 光沢、シルキーを求めるニーズも強まっているとしており、シルキー合繊を後加工でエレガンスカジュアルに振ったストレッチ・軽量織物を充実させた。

 再生ポリエステル「エコフレンドリー」シリーズの販促にも力を入れており、Z―10、モニカを既にエコ化したほか、ジュフィー、AHY、Z―10NRなどのエコ化を急いでいる。

 22、23の両日、19年10月以来となる「2022年春夏 ユニチカ・レディス素材商談会」をグラッセリア青山(東京都港区)で開催する。

 新型コロナ禍の影響で20年度の婦人服地の販売は上半期が40%減、下半期が15%減にとなり、通年では30%減にとどまった。