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この人に聞く/レピウス 社長 宮崎 能典 氏/ブランド認知向上策を強化

2021年05月11日 (火曜日)

 中小アパレルが独自ブランドで展開するメディカルウエアの成長が目立ち始めた。ユニフォームメーカーや大手アパレルと一線を画した製品作りにこだわりを持つ。白衣ブランド「レピウス」を展開するレピウス(東京都台東区)の宮崎能典社長に聞いた。

  ――「ハナエモリ」のデザイナーとして活躍後、2013年に白衣ブランドを立ち上げたきっかけは。

 オートクチュールブランド最高峰の環境で経験を積んだ後、ネットでの洋服オーダーメードサービスを立ち上げました。その時に知人の女性医師から素敵な白衣を作ってほしいと依頼されたことがきっかけです。

 白衣の面白さは、毎年の流行を追わないことでディスカウントや廃棄がないモノ作りができる点です。デザイン要素をフォルムとデザインに単純化でき、製品設計の良し悪しの理由が分かりやすいというのもあります。

  ――レピウスのコンセプトと差別化戦略は。

 既製品と、フルオーダー、イージーオーダーを扱っています。クチュールテイストのデザインと着心地、機能性にこだわり、袖を通したときに高揚感を得られるような服作りを目指しています。オートクチュールとカジュアルの両極端を経験しているので、一見トレードオフになるようなそれぞれの要素を統合した製品作りをしています。

  ――白衣と並行してレディースのドレスやワンピース、スーツのオーダーメードサービスを手掛けています。

 ビスポークドレスブランド「ヨシノリ ミヤザキ」を昨年リスタートしました。デザイナーとして名前を知ってもらうことと、仕事着以外のファッション製品に常に触れていることで、メディカルウエアにも良い影響が出ると思っています。

  ――ターゲットとなる医師や薬剤師数は増加傾向です。市場をどう見ていますか。

 メディカルウエアはニッチな市場です。ただ、女性医師が年々増えているので、デザインにこだわった白衣分野は拡大していくと思います。医師は職能集団でもあるので、“おしゃれ白衣”という打ち出しだけでは響かないことも多いのです。知的な人が着る白衣というようなメッセージ性を含ませて、現在、ブランドの再構築を行っています。

  ――課題と今後の展望は。

 まずは知名度を上げるためにネット販売の強化と海外展開に取り組みます。台湾向けでは現在のネット通販サイトに多少手を加えるだけでほぼ対応できると考えています。

 新たな市場開拓として、白衣のデザイン開発を生かしたオリジナルユニフォームの製作も検討しています。既にワイングラスメーカーからの依頼でブラックコートの製作を行いました。レピウスブランドになるかは未定ですが、年内には新たな案件を受注できればと考えています。