純損失を計上繊維・製品が大幅増益/帝人 3月期

2021年05月12日 (水曜日)

 帝人の2021年3月期連結決算は、売上高8365億円(前期比2・0%減)、営業利益549億円(2・3%減)、経常利益536億円(1・2%減)、純損失66億円(252億円の利益)となった。炭素繊維事業で減損損失441億円を計上したため、純損失に転落。期末配当を60円から50円に減配した。

 マテリアル事業は9・3%の減収、93・9%の大幅営業減益。航空機向けの炭素繊維、自動車関連や光ファイバー向けのアラミド繊維で苦戦を強いられた。

 繊維・製品事業は2・8%の増収、営業利益は3倍強の増。新型コロナウイルス禍に伴い医療用ガウンなどを早期大量供給したことが大幅増益に寄与した。テキスタイルや重衣料は低調だったが、巣ごもり需要にマッチした衣料品の販売を伸ばした。

 21年度は売上高8700億円、営業利益600億円、経常利益600億円、純利益350億円を見込んでいる。