成長期の内陸都市ブランド関係者に聞く(1)/成都編/「ムーン×サークル」の汪圓圓デザイナー/カワイイ」文化の高級レディース

2021年05月28日 (金曜日)

 中国の内陸都市で、新興ブランドが次々に誕生している。高級ゾーンのデザイナーブランドは、日本の生地の採用に積極的だ。本連載では、内陸都市のファッション関係者に話を聞く。第1回は、高級レディース「ムーン×サークル」の汪圓圓デザイナー。(成都=岩下祐一)

  ――北京服装学院の大学院を2016年に卒業後、故郷の成都に戻りブランドを立ち上げたそうですね。

 はい。「ムーン×サークル」と「サークル・スクエア・ワン」「澗隙」の三つを展開しています。ムーン×サークルは、10代から20代前半の女の子がターゲットで、明るい色使いやレース、かわいいプリント柄など、私が好きな日本の「カワイイ」文化の要素を取り入れています。このブランドの売り上げが一番良いです。

  ――販売チャネルは。

 四川省の各都市のセレクトショップと、重慶市内の直営旗艦店です。重慶の店はビル一棟を使い、売り場面積400平方㍍で、アパレルのほか、アート作品や軽食も提供しています。重慶に出店したのは、以前からサイバーパンクのような重慶の景観が好きだったことと、経営パートナーが重慶人だからです。

  ――価格帯は。

 1千~8千元です。デザイン、生地、縫製の三つとも評価されるブランドを目指しています。

  ――日本製生地を使っているそうですね。

 生地は全て、生産背景を持つ日本の生地商社から直接買っています。注文すると、日本から航空便で2日で届きます。

 「ロマンチック」や「ナイン」など韓国で成功するデザイナーブランドが日本の生地を使っていることを知り、日本品を採用することにしました。

  ――どんな生地が多いですか。

 合繊中心です。縮みや色落ち、型崩れのリスクが小さいのが良いですね。私はイージーケアの素材が好きです。

  ――今後の計画は。

 知名度を高め、日本や韓国、欧米などでも販売したいです。今年9月の「上海ファッション・ウィーク」に初参加します。3年以内に上海にも拠点を持ちたいですね。