CFRP製ソーラープレーンが受賞/東レ・カーボンマジック

2021年06月09日 (水曜日)

 東レ・カーボンマジック(滋賀県米原市)は2日、グローバルで革新的なメディア・イベント企業であるJECグループが世界で最も革新的な複合材ソリューションを選ぶ「JECコネクト」エアロスペース部門でソーラープレーンがイノベーションアワードを受賞した。

 ソーラープレーンの開発は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から委託された事業における成果で、機体の開発で同社はスカパーJSAT(東京都港区)、東海大学から依頼を受けて高高度長期対空性能を得るため、炭素繊維複合材料(CFRP)で超軽量・高剛性のフルコンポジット製機体(翼長16メートル)を設計・製作した。

 現フェーズは実証実験の第一段階にあり、通信・放送サービスの中継局や観測・監視システムなどへの利用など将来の社会実装のための取り組みを進めている。

 同アワードの受賞は昨年のEVコンセプトカー「ItoP」に続く2度目となり、いずれもコンポジット技術が未来の社会に貢献できる可能性を示したことが評価されての受賞となった。

 デザイン部門では、シンガポール・ラッフルズホテルに設置された大型装飾照明CFRP構造体がファイナリストの3件に残ったものの、受賞には至らなかった。