東洋紡STC ユニフォーム事業部/「Zシャツ」を柱に/新たに「スクラムテック」

2021年06月10日 (木曜日)

 東洋紡STCのユニフォーム事業部は2021年度(22年3月期)、引き合いの絶えない高機能ニットシャツ地「Zシャツ」「Eシャツ」の販売をさらに伸ばし柱商材への育成を目指す。清潔、安全に対するニーズの高まりに対応し、抗ウイルス素材「ナノバリアー」の拡販にも力を入れる。

 新型コロナウイルス禍の影響で20年度は苦戦を強いられた。21年度は当初、緩やかに市況は回復すると見ていたものの、メンズワークウエアが低調なため、「先を見通しにくい状況にある」(林英昌ユニフォーム事業部長)との懸念を示している。

 21年度は、リピートや新規客先の開拓が今も順調に進むZシャツ、Eシャツの販売をまだ伸ばせるとしており、事業部の基盤を支える「柱商材へと育成したい」考えだ。

 ユニフォーム用途でも、ジャケットやパンツで素材のニット化が進んでいるといい、中肉以上のアイテムのゾーンには「スクラムテック」を打ち出し新規販路を掘り起こす。

 スクラムテックはポリエステルとポリブチレンテレフタレート(PBT)繊維など高弾性糸とを交編し高密度に編み込んだ軽量・ストレッチ性を特徴とする丸編み。ハリ・コシにも優れているため製品映えするのも特徴。

 環境配慮型素材では、ペットボトル再生ポリエステル「エコールクラブ」による企画提案に力を入れており、ワークウエアや白衣向けに5~6タイプの商材を構え販促に取り組んでいる。

 抗ウイルスのナノバリアーは病院白衣向けで好調な販売が続いており、21年度も病院白衣を中心とするアプローチに重点化し拡販を目指す。