ユニチカ/サステ推進プロジェクトに着手/今秋に環境方針を表明

2021年06月21日 (月曜日)

 ユニチカは昨年7月、サステナブル推進グループをサステナブル推進室に昇格し、環境経営を強化・徹底していく方針を表明した。同12月にはサステナブル推進プロジェクトを立ち上げた。温室効果ガスの削減目標やカーボンニュートラルの実現目標といった環境経営に関する方針、SDGs(持続可能な開発目標)に関わる方針、定量的な目標を「この秋に発表する」(西村弘サステナブル推進室長)ことにしている。

 ユニチカグループはケミカルリサイクルで生産するポリエステル「エコフレンドリー」やPLA繊維・樹脂「テラマック」、ナイロン11「キャストロン」、ケミカルリサイクルで生産するフィルム「エンブレットCE」「エンブレムCE」といった環境配慮型素材を幅広く展開している。

 グループ企業ではユニチカトレ―ディングがエコフレンドリーを展開しており、東京ソワールにエコ化したブラックフォーマル向け婦人服地「ノイエ」が採用されたほか、瀧定名古屋とのコラボレーションに力を入れてきた。

 キャストロンでは、3月からフランスのアルケマグループとの包括的連携に乗り出した。キャストロンはヒマ(唐胡麻)の種子から抽出されるヒマシ油を原料とする植物由来のバイオマス素材。リサイクルしやすい製品を企画し、販売してから何年か後に回収、再び繊維に戻すシステムの構築を通じ持続可能な社会への貢献を目指していく。

 欧州向けのティーバッグを主力に展開するテラマックの販売が徐々に回復しているといい、新規用途としてファーストフード店で使われるカトラリー向けの販売がスタートした。

 フィルムでは、プレコンシューマーによる工場内リサイクルに取り組んでおり、こちらは順調に進展しているという。いずれは「ポストコンシュマーを実現したい」考えだ。