「ITMAアジア+CITME2020」/進化する中国機械・部品メーカー
2021年06月21日 (月曜日)
【上海支局】12~16日まで上海市内で開かれた国際繊維機械見本市「ITMAアジア+CITME2020」では、日系などの海外出展者から中国メーカーのアップグレードを指摘する声が聞かれた。主な中国メーカー出展者の出展内容を振り返る。
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〈経緯紡織〉
リング精紡機「JWF1589」をメインに出展した。スピンドルの高速回転(毎分2万2千~2万5千回)のほか、高生産性、高品質化、省エネ対応などを訴求した。
〈慈星〉
無縫製セーターを生産する横編み機3機種を紹介した。同社顧客はセーターの産地、浙江省桐郷市をはじめ、江蘇省や山東省の大手工場だ。機械の本体価格のほか、導入の際の研修費用、アフターサービス費用を抑えることで、この1、2年で販売を伸ばしていると言う。中小規模の工場にも導入を進めるため、価格競争力をさらに高めた機械の開発を進めている。
〈恒天立信〉
液流、気流など複数の染色処理ができるハイブリット高温染色機「THEN AHYBRID」と、同社傘下のドイツのゴーラ社製の布帛製とニット製生地双方に対応する水洗機「CYCLONA MODUL」を出展した。
〈金輪藍海〉
紡績工程で繊維のもつれをほぐし、方向をそろえる針布の新製品を出展。今年は地場大手紡績向けの販売が伸びており、過去最高の売り上げを見込んでいる。
〈越剣智能〉
筐体(きょうたい)に炭素複合繊維を採用した経編み機の新製品「YJHK S3/4―CF」を訴求。同社は昨年4月、上海証券取引所に上場したばかり。生産アイテムは経編機と原糸加工機、レピア織機で、経編機を成長分野と位置付ける。