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東洋紡 スパンボンド事業/エコ原反の拡販強化/欧州での現地加工を模索

2021年06月30日 (水曜日)

 東洋紡はスパンボンド事業で、2021年度は「徐々にニーズが高まってきている」(西阪剛志スパンボンド事業部長)という環境配慮型素材の提案・販促を強化するとともに昨年来、相次いで発売した新規原反「コスモフレッシュNANO(ナノ)」、「サウンドブロックネオ」「エアリア」の拡販を計画する。

 20年度は新型コロナウイルス禍で苦戦を強いられ、特に自動車減産の影響で4~6月期は自動車向けの販売が半減以下に低迷したという。土木、建築向けも低調だった。しかし、自動車向けは7月から回復へと転じ、10月以降は前年増の勢いを取り戻した。

 21年度については、ペットボトル再生ポリエステルで開発した「エコボランス」の販促を改めて強化し、土木・建築資材向けの販売を伸ばす。現在はエコ比率70%を主力に展開しており、早急に100%使いを量産する技術の確立を目指す。

 重金属イオン吸着シートコスモフレッシュNANOでは、今年1月から京都大学との共同研究をスタート。さまざまなデータを収集・分析し同素材の販促に生かしていきたい考えだ。

 コスモフレッシュナノは土木工事で発生した残土から流れ出す有害な重金属イオンなどを含んだ水を吸着し土壌汚染を防止する土木資材。

 サウンドブロックネオは電気自動車の普及によって低周波領域での吸音性能向上を求めるユーザーの要望に応じて開発した吸音材向けの原反。極細繊維をミックスすることで低周波の吸音性能をアップさせており現在、販路開拓に取り組んでいる。

 エアリアは抗ウイルス性能を発揮するポリマーを原反表面に反応固着させた同社の独自素材。ガウンやフィルターなどの用途にアプローチし本格販売につなげる。

 東洋紡は米国や中国で現地コンバーターに外注し自動車資材などの加工反を販売する海外戦略に力を入れてきた。21年度から欧州でトノカバー向けの原反販売が滑り出すことから、欧州でも現地加工を目指した取り組みに乗り出す。