中国のスパンデックス価格/過去10年の最高値更新/供給増で値上がり圧力低下か

2021年07月02日 (金曜日)

 【上海支局】中国で繊維原料の高騰が続いている。中でもスパンデックス(ポリウレタン弾性繊維)の値上がりが目立つ。44デシテックスの1トン当たりの価格は6月30日、前年同日に比べ138・7%増の7万5200元となり、過去10年弱の最高値を更新した。大手メーカーの増産が続くことから、今後は値上がり圧力が低下しそうだ。複数の現地メディアが伝えた。

 スパンデックスの各工場の稼働率は現在、約9割を維持しているが、供給が間に合わず、メーカーや問屋の在庫量は近年最低レベルにあるという。

 新型コロナウイルス禍を受け、世界的にホームウエアなどのストレッチ性を持つ衣料品の市場が拡大し、スパンデックスのニーズが高まっていることが高騰の要因となっている。主力原料であるポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMEG)価格の急騰や、医療向け、車両資材などに用途が広がっていることも影響している。

 もっとも、今年から華峰化学、暁星、新郷化繊、泰和新材など、大手メーカー各社が増産を予定していることから、値上がり圧力は低下していきそうだ。

 スパンデックスの2020年国内生産能力は前年比4%増の89万トン、生産量は80万トン、平均稼働率は90%だった。

 20年輸出額は約6・5万トンで、4・3%増えた。21年1~5月輸出額は約4・1万トンで、前年同期比58%増となった。