インドネシア日系製造業/繊維では納期遅れ懸念も/ジェトロが聞き取り実施

2021年07月13日 (火曜日)

 インドネシアでの新型コロナウイルス感染拡大が、日系製造業の生産体制維持に大きな影響を与えている。日本貿易振興機構(ジェトロ)が行った聞き取りでは、従業員の感染拡大で製造ラインの維持が困難になりつつあるようだ。繊維企業からは「納期に対応できない」といった声が出てきている。

 ジェトロのリスト(2020年1月)によると、同国に進出する日系企業数は約1500社で、その半数以上を製造業が占めている。新型コロナ感染拡大で、各社が直面する課題として「従業員の18%が感染し、操業に影響」や「生産維持のための要員アレンジが困難」といった声が上がる。

 各社の対応では「ライン従事者の人数を減らして生産」や「部門間での人員調整や日雇い労働者で対応」などの措置が取られる。繊維企業からは「納期に対応が難しい」という声があり、対応に苦慮する実態が明らかになっている。地元警察から出社率削減要請を受ける企業もあった。

 退避帰国の検討状況では「若手を中心に帰国を進めたいが、大手企業ほどの余裕がないのが現状」(輸送用機器関連)、「日本人2人体制のため、帰国した場合に業務に支障が出る可能性がある」(繊維企業)と、会社によっては退避が難しいのが実情。ただ「一時帰国の検討中」とする繊維企業もあった。

 インドネシア政府への希望では多くの企業が「ワクチン接種の加速」を挙げたほか、「病床の確保」や「国内移動の際のワクチン証明の免除」との意見が出された。