ジャパンブルー/セルビッヂデニムを海外で拡販/サステ対応の新商品など軸に

2021年07月16日 (金曜日)

 ジャパンブルー(岡山県倉敷市)のコレクト事業部は、デニムの海外販売拡大に力を入れる。日本製セルビッヂデニムの需要が増えているとし、サステイナビリティーに対応した新商品をトップメゾンなどに訴求する。2021年2月期で15%弱だった海外販売比率を早い段階で20~25%に引き上げる。

 テキスタイル展開を行うコレクト事業部は、セルビッヂデニムについて「この十数年間では一番引き合いが強まっていると感じる」と話す。高い品質が特徴の日本製だが、「それを正当に評価してくれるブランドが増えてきているのではないか」と分析している。

 今後も伸長が期待できるとして提案を強めるが、サステイナビリティーへの対応は無視できないと捉え、環境負荷低減に貢献する二つの新商品を開発した。米国産のオーガニックコットンを使用し、国内工場の選定にもこだわった「D.est」(デスト)と「TheD」(セッド)だ。

 デストはニューメキシコ州で栽培されたシーアイランドコットンを使用し、セッドにはテキサス州で育てられたアカラ種を用いている。同事業部に農場を紹介した日本の綿紡績で糸を紡ぎ、自社工場で製織する。仕上げ・加工も倉敷市児島地区で行うなど国内で一貫生産する。

 デストは欧州のトップメゾンを中心に訴求し、セッドはこだわりを持つ米国のジーニングブランドを主要ターゲットにする。中国市場での販売も視野に入れる。海外販売比率20%までは「新商品を軸にセルビッヂデニムがけん引役する」と予想するが、25%到達には「ダブル幅のデニムの提案も必要」とみる。