クラボウのユニフォーム地/「コトビジネス」を拡大/労働環境改善、環境負荷軽減に焦点

2021年08月19日 (木曜日)

 クラボウの繊維事業部は、単純な「モノ」の販売ではなく、消費者やユーザーの課題を素材の力で解決するソリューション型の「コトビジネス」を推進している。ユニフォーム地でも労働環境改善と環境負荷軽減に焦点を当てた新たな取り組みが加速する。

 近年、作業現場の労働環境改善への要求が一段と強まっている。こうしたニーズに対して同社は防炎難燃生地「ブレバノ」シリーズや高通気生地「風織」「ドットクール」、接触冷感生地「アクアクール」、防汚加工「ソイルスウィープ」などを活用した課題解決を提案している。

 取り組みの成果も上がり始めた。「丸亀製麺」などを運営するトリドールホールディングスとユニフォームを共同開発し、5月から店舗への導入が進む。ソイルスウィープを電動ファン(EF)付きウエアと組み合わせたもので、清潔と暑さ対策という飲食店ならではの課題を解決するソリューションを実現した。

 環境負荷軽減の要望に対しても取り組みを加速させる。

 その一つが染色加工を担う徳島工場(徳島県阿南市)の活用。現在、徳島工場では染色加工の際の水使用量の削減に取り組んでいる。環境配慮型染色加工場としての特徴を一段と打ち出すことで需要家の環境負荷軽減への要望に応える。

 世界的にSDGs(持続可能な開発目標)の実現に向けた取り組みへの要求も強まった。こうした動きも含めて、SDGsをベースとしたユーザーの要求を実現する「コトビジネス」をユニフォーム地で拡大する。