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豊島浜松支店「テキスタイルネット」/新型コロナで会員急増/1年で2倍、2万件に

2021年08月24日 (火曜日)

 豊島浜松支店が運営する生地・副資材卸販売のインターネットモール「テキスタイルネット」の会員登録件数が急増している。新型コロナウイルス禍の影響によりこの1年で2倍の2万件に到達。今後は取扱品の拡充や海外向けの展開も視野に入れる。

 テキスタイルネットは豊島が2018年1月にアパレルウェブから事業譲渡され、現在は豊島浜松支店が単独で運営している。出展企業は24社で6500点の生地や副資材をそろえるほか、サンプル・バルク縫製やオリジナルプリントといったサービスも手掛ける。

 昨年から今年にかけてバイヤーの登録件数が大幅に増加した。新型コロナ禍によって対面での商談が滞りネット活用が進んだことが影響したとみられる。特にマスク向けの生地販売が好調で売り上げも大幅に増えた。プリントや生地染めのサービスも好評が続いている。

 今月中旬にはホームページを刷新し利便性を高めた。企業や素材特集、読み物といったコンテンツを再構成し見やすくしたほか、別ページにあった取扱品の検索システムもトップ画面に移動。テキスタイルネットのロゴも新たにリニューアルした。

 今後、取扱品の拡充を進める中で、同社一宮本店と連携し尾州産の糸の販売を検討する。さらに、出展企業からは海外に販売したいというニーズが根強いことから、PRの手法などの確立を急ぎ海外向けの展開を模索する。

〈小規模工場と連携し産地活性化〉

 豊島浜松支店は小規模染工場との連携を進めており、立ち上げた生地ブランドの提案に力を入れる。小さな工場ならではの手間暇かけた丁寧なモノ作りを訴求し産地の活性化につなげる。

 高い技術力を持つものの後継者問題に悩む小規模の工場は多い。そうした工場とコラボレーションしたモノ作りを進めることで売り上げ増加につなげ、次世代に引き継ぐ環境を整えるのが狙い。

 生地ブランドは「ENSHU ARAI」(エンシュウアライ)、「SUN AIRY」(サンエアリー)という2シリーズ。いずれも遠州の伝統的な技法を用いた加工が特徴だ。

 最近ではモノ作りにこだわったデザイナーズブランドやECサイトが盛り上がりを見せるため、こうした工場でのモノ作りにも商機があるとみる。担当者は「しっかり打ち出せば響く市場。良さが伝われば商売になる」と話す。