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帝人/アラミドの販売が順調/増強効果の早期発現を

2021年08月25日 (水曜日)

 帝人のアラミド繊維の販売が順調だ。自動車関連を中心に多くの用途で旺盛な需要があり、2021年4~6月の販売は前年同期を上回り、年間でも19年度の水準にまで戻る見通し。パラ系アラミド繊維「トワロン」の生産能力増強効果が出てくる22年度は10%の増販を目指す。

 新型コロナウイルス感染症の影響もあって、20年度前半はアラミド繊維の世界需要も落ちた。ただ秋口から自動車の生産が戻り、アラミド繊維の需要は10、11月から急回復した。パラ系、メタ系とも新型コロナ前を上回る需要が見られ、今後も年率4、5%で成長すると予想されている。

 多くのメーカーがフル操業になっていると推測され、需給バランスはタイトな状況が続く。同社グループでアラミド事業を展開するテイジン・アラミド(オランダ)はトワロンの生産能力を25%増強し、来年度から増設分の販売を始めるが、「前倒しも検討」(アラミド事業本部)する。

 自動車関連をはじめとする全用途でトワロンの展開を強め、「2、3年で増設分のフル稼働を実現したい」と話す。同じパラ系の「テクノーラ」も自動車用途を軸にフル生産フル販売が続く。現状は考えていないとした上で、今の状態が継続すれば生産能力増強の可能性もあるとした。

 メタ系アラミド繊維の「コーネックス」と「コーネックスネオ」は長期耐熱性や難燃性といった特徴を生かし、防護衣料への展開に焦点を置く。中でも新興国での市場拡大に期待をかける。

 アラミド繊維全体の戦略として環境対応を強める。カーボンフットプリントやリサイクル、軽量化というソリューションの提供などの観点で取り組む。この中でリサイクルはメカニカルに加え、ケミカルリサイクル技術も開発レベルにある。バイオ由来原料を含め、投資も惜しむことなく実施する。