クラボウインターナショナル/別注ユニフォーム獲得に力/環境配慮や機能素材の提案で

2021年09月10日 (金曜日)

 素材メーカー系商社のクラボウインターナショナルは今後、別注ユニフォーム案件の獲得に力を入れる。SDGs(持続可能な開発目標)関連商材を提案材料の主力に位置付ける。

 製品OEM/ODMを主力とする同社の中でユニフォーム分野はカジュアル分野に次ぐ規模。これまではユニフォームアパレルのカタログ備蓄品のOEMを手掛けることが多かったが、今後は別注にも力を入れる。新型コロナウイルス禍で落ち込んでいた医療・福祉関係や建設業、製造業の就業者数が回復してきていることも背景にある。

 「ユニフォームは企業姿勢を打ち出せるアイテムであり、従業員のモチベーション喚起にもつながる」(西澤厚彦社長)点に商機を見いだした。

 5月に「丸亀製麺」などを運営するトリドールホールディングスとクラボウは、防汚機能を持つ生地を使ったタイプと、電動ファン(EF)付きタイプのユニフォームを共同開発し、発表した。こうした事例をクラボウグループ全体で増やしていく。

 防汚などの機能性素材やEFウエアのほか、提案の際に重視しているのがさまざまな切り口で取りそろえるSDGs関連商材だ。環境配慮型商品を集約した「エコロジック」、裁断くずを再利用するクラボウの「ループラス」、途上国の発展に貢献するブルキナファソ綿の使用などがその対象になる。

 同社の国内縫製工場、竹田事業所(兵庫県朝来市)と村上事業所(新潟県村上市)はゴミの有効活用を進めており再資源化率は100%と言う。こうした環境配慮の商品や取り組みをアピールし、別注ユニフォーム獲得につなげる。