ユニフォーム最前線 担当者に聞く 2021(1) クラボウ 繊維事業部ユニフォーム部長 兼東京ユニフォーム部長 三和 二郎 氏

2021年09月17日 (金曜日)

連携で活性化の仕組み作り

 新型コロナウイルス禍を契機にユニフォームを取り巻く環境も大きく変わった。ウイズコロナを前提にユニフォームに求められる役割も大きく変わる。変化にどう対応するか。素材メーカー・商社の担当者にユニフォーム事業の最前線を聞く。

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  ――2021年度上半期(4~9月)を振り返ると。

 ユニフォーム地の販売は20年度に大きく落ち込みましたが、そこからは回復基調が続いています。ただ、19年度水準にまで完全には戻っていません。備蓄アパレル向けワークウエア地は流通在庫次第の面がありますが、全体としては落ち着きを取り戻しつつあります。

 別注ユニフォーム向け案件も動きだしました。ユニフォームの最終消費量は19年と比べてもそれほど大きく変わっていないとみています。ただ、中身が入れ替わっています。ストレッチ生地の定番化や、電動ファン(EF)付きウエア向けも増えました。ワークウエアはデザインのカジュアル化が一段と進んだことで採用される生地のバリエーションも広がっています。

  ――そのあたりも踏まえた下半期の戦略は。

 この流れは下半期も続くでしょう。新型コロナ感染の動向次第の面もありますが、結局は「ウイズコロナ」を前提に考えざるを得ません。そうした中でも引き続きニーズが高まっているのがサステイナブル素材です。そこで染色加工の徳島工場(徳島県阿南市)での環境負荷低減の取り組みなどを打ち出します。既に「丸亀製麺」を運営するトリドールホールディングスとの共同開発など成果も出ています。縫製工程で発生する裁断くずを紡績原料にアップサイクルする「ループラス」もユニフォームで活用することを目指しています。

 もう一つは労働環境の改善に焦点を当てた素材です。2年前から熱中症対策ウエア・システム「スマートフィット」の提案にユニフォーム部も同行することで労働現場を回っていました。現在は新型コロナ禍で活動が停滞していますが、収束後には再開します。労働現場の声を直接聞くことで、ニーズをくみ上げることが一段と重要になります。機能面では防炎生地「ブレバノ」、抗菌・抗ウイルス繊維機能加工技術「クレンゼ」、防汚加工「ソイルスウィープ」なども重点提案素材となります。

  ――ユニフォームを取り巻く環境も変わりつつあります。

 業界全体が協力して活性化に取り組む必要があるでしょう。その一環として10月20~22日に大阪でユニフォーム素材展を開催します。アパレルや代理店、ショップと連携してユニフォームの活性化に向けた仕組みを作っていこうと思います。

(毎週金曜日に掲載)