ユニフォーム最前線 担当者に聞く 2021(2) 日清紡テキスタイル テキスタイル事業部長  米本克彦 氏

2021年09月24日 (金曜日)

新たな領域の開拓も必要

 ――2021年度上半期(1~6月)を振り返ると。

 ユニフォーム地はワーキングを中心に流通在庫の整理が進み、期中から受注が回復傾向となりました。特に備蓄アパレル向けで動きが出ています。企業別注もまずまず。案件自体が増えています。ただ、大型案件が少ないのが気になるところです。白衣は食品白衣が苦戦です。フードファクトリー向けは堅調ですが、ホテルや飲食店向けが新型コロナウイルス禍による打撃を受けています。メディカル白衣は安定していました。

  ――特に好評の商品は。

 「環境、健康、快適」に焦点を絞った提案の成果が出ています。例えば環境配慮素材として再生ポリエステル使いに加えて、綿でもリサイクル素材への関心が高まりました。そこで綿不織布「オイコス」の端材を開繊して原料に再利用した「めぐりコットン」を打ち出しています。快適素材ではストレッチ生地「アスタリスク」や高通気生地「エアリーウエーブ」を中心に提案し、採用が進んでいます。

  ――下半期の課題と戦略は。

 課題の一つは生産面。当社はインドネシア子会社が主力生産拠点ですが、新型コロナ感染の急拡大で現地での行動制限が強化されています。このため稼働率を上げにくい状態が続き、調達が遅れ気味。これにうまく対応しなければなりません。

 備蓄ワークウエア、企業別注ワークウエア、メディカル白衣に力を入れるという基本戦略は今後も変わりません。ただ、それに加えて新しい領域の開拓も必要です。例えばインドネシアでは紡織加工の一貫生産体制を整備していますから、そういったメーカーとしてのモノ作りが認められる用途を探さなければなりません。染色加工の安全性に関する国際的認証「エコテックススタンダード」や、リサイクル含有物などに関する認証「グローバル・リサイクルド・スタンダード」(GRS)、オーガニック素材に関する認証「グローバル・オーガニック・テキスタイル・スタンダード」(GOTS)などの国際認証を取得していることも生かします。

 新型コロナ禍が収束しても、今後は“ウイズコロナ”とならざるを得ないでしょう。そこで抗ウイルス加工など新しい需要が生まれています。メディカル白衣や食品白衣に向けて提案しており、今後は標準装備となっていくでしょう。こうした新しいニーズへの対応も重点的に取り組みます。

(毎週金曜日に掲載)