繊維ニュース

帝人フロンティアのタイ子会社/原材料、物流が懸念材料/工業繊維は供給維持に全力

2021年09月24日 (金曜日)

 変異株の登場で新型コロナウイルス感染者数が急増したタイでは、順調な回復が続く自動車関連など産業資材分野でも一部で先行き不透明感が漂う。特に原材料不足や物流停滞が懸念材料。帝人フロンティアのタイ子会社で工業繊維の販売や製造・加工を担う各社とも供給の維持に全力を挙げる。

 タイ工業連盟によると、タイの2021年1~7月の自動車生産台数累計は96万7453台(前年同期比39・1%増)だった。輸出向けが55万6171台(42・6%増)と好調。これに帝人フロンティアグループの工業繊維事業も影響を受けた。

 商社のテイジンフロンティア〈タイランド〉は産業資材用は自動車関連を中心に輸出が増加した。このため2021年度上半期(4~9月)売上高が前年同期比40%増、19年同期比でも微増で推移する。

 ただ、ここに来て新型コロナ感染拡大によるタイ経済の悪化や世界的な自動車減産の流れが不安材料。世界的なコンテナ不足による物流停滞、原材料不足と高騰も懸念材料。このため下半期は「産業資材繊維は原材料の安定調達、顧客への安定供給確保に向けてサプライチェーンとの連携を強化し、拡販機会を確実に取り込むことに力を入れる」(松田宜応社長)。

 タイヤコード織物製造のテイジンFRAタイヤコード〈タイランド〉の21年度上半期(4~9月)業績は販売先の認証取得で出荷が本格化し、大幅増収。ただ、7月以降は新型コロナ感染拡大や原材料であるナイロン66の不足と高騰や物流停滞で厳しい状況にある。

 下半期も販売量増加を見込むものの「新型コロナ禍が継続する場合、生産人員の増強が課題。採用・教育活動を続け、生産効率向上とプロダクトミックスの最適化、コストダウンによる利益率向上に取り組む」(嶋田慎太郎社長)とする。

 ベルト・ホース補強用コード製造販売のテイジンコード〈タイランド〉も21年度4~6月期は業績が回復基調にあったが、7月以降は新型コロナ感染拡大の影響で減産を余儀なくされた。このため下半期は「生産量の維持と安定化のために、従業員の感染対策と原材料の安定在庫確保に力を入れる」(高橋真一社長)ことに取り組む。