中国縫製企業 トップに聞く(1)江蘇三潤服装集団 董事長  景愛梅氏

2021年10月05日 (火曜日)

分散型生産にシフト

 中国の縫製工場が、人手不足やASEAN生産との競争の中で進化を続けている。生産の自動化やODM化、生地開発に加え、最近ではデジタルを活用した生産の“分散化”の動きが目立つ。本連載では、縫製企業トップに中国生産の戦略を聞く。第1回は、江蘇三潤服装集団の景愛梅董事長。(上海支局)

                ◇

  ――日本、欧米、中国内販向けカジュアル、ファッション衣類のOEM/ODMを展開しています。

 国内は浙江省南通と安徽省、海外はカンボジアとミャンマーに自社工場があります。工員数は国内が430人、カンボジアが600人、ミャンマーが400人強です。ミャンマーは元々、千人以上いましたが、政情混乱で減りました。

  ――商況は。

 新型コロナウイルス禍前の2019年規模までには戻っていませんが、今年は回復しています。日本、欧米、中国とも前年同期を上回っています。

  ――市場別売上高の構成比は。

 日本53%、欧米33%、中国14%です。中国が前年同期に比べ7¥文字(U+333D)高まりました。

  ――ここ数年、生地開発に注力していますね。

 縫製だけでなく、生地一貫での提案を増やすため、19年から生地開発を本格化しました。機能性やコットンライク、エコなどをテーマにした開発が進み、生地一貫の商売が増えています。

  ――新型コロナ禍でASEAN地域から中国に縫製が回帰しています。中国の生産能力を高めますか。

 今年後半に河南工場を開業します。将来はASEAN地域も含め、5千人規模にしたいです。一方、中国では人手不足が続いています。そのため、スマート化を進めながら、デジタルを活用した生産の分散化に取り組みます。自社工場とその周りの協力工場、顧客をインターネットでつなぎ、サプライチェーンを管理します。分散化モデルが普及すれば、今後は1万人規模の大規模工場は必要なくなります。“産業インターネット”の活用が進み、10年後の中国縫製業は大きく様変わりしているでしょう。