繊維ニュース

ユニフォーム素材展IN大阪/クラボウ/10月20日から22日まで/次世代の素材を“発見”

2021年10月12日 (火曜日)

 クラボウの繊維事業部は10月20~22日の3日間、同社大阪本社ビル(大阪市中央区)で「2021クラボウユニフォーム素材展IN大阪」を開催する。今回展は「Discover:発見」をテーマに、これからの明るい未来を見据えた次世代ユニフォーム素材を多彩に提案する。ユニフォームに関係する全ての人に未来を切り開くための「発見」を提供する。

〈SDGsに向けて「エコピース」〉

 近年、多くの企業が国連の提唱するSDGs(持続可能な開発目標)を事業戦略に組み込む動きが加速する。ユニフォームもサステイナビリティーなどSDGsの達成に貢献する素材が求められている。社会的要請に応えるため、クラボウ繊維事業部の基本方針である「ヒューマン・フレンドリー発想」のもと、SDGs達成に貢献できるユニフォーム素材群の冠ブランド「エコピース」を立ち上げた。

 提案の一つが多彩な環境配慮型ポリエステルを使った素材。ペットボトルをマテリアルリサイクルした再生ポリエステル繊維だけでなく、使用済み衣料をケミカルリサイクルする再生ポリエステル繊維「レニュー」を使ったタイプをそろえる。レニュー使いは、原料を供給する伊藤忠商事との連携で実現した。そのほか、植物由来ポリエステルを部分的に使用した素材も用意する。

 もう一つの切り口が製造プロセスでの環境負荷低減。染色加工工程での水使用量や二酸化炭素排出量の削減を実現している徳島工場(徳島県阿南市)や、染色加工の安全性に関する国際的認証「エコテックススタンダード100」を取得するタイの子会社、タイ・テキスタイル・デベロップメント・アンド・フィニッシング(TTDF)で染色加工した素材を打ち出す。

〈高通気ストレッチ素材が登場〉

 今回の展示会では快適性を追求したストレッチ素材も多彩に提案する。その一つが、新たに開発した高通気ポリエステル綿混ストレッチ素材「ジェットエアー」。通気性25立方センチ/平方センチ・s(1平方センチ当たり1分間に25立方センチの空気を通す)以上、ストレッチ性15%以上を実現した。高い通気度でストレッチ素材の課題である着用時の暑さを軽減する。

 綿100%のハイパワーストレッチ素材「バンジーコットン」も開発した。綿100%でありながら高い回復力(キックバック性)を実現している。綿100%を求めるユーザーに向けた最高峰の素材として打ち出す。

〈グローバル基準の「安心・安全」〉

 ユニフォームにとっても永遠のテーマが労働現場の「安心・安全」。グローバル基準の性能評価を確立した素材をそろえた。着用者の体だけでなく、作業者が触れる製品への安心を確保する素材を提案する。

 その一つが、電気・電子技術分野の国際規格であるIEC規格に対応した高制電素材「エレアース」。静電気放電から電子デバイスを保護するためのワークウエア等の国際規格「IEC61340―5―1」の基準に対応する。合繊100%のIEC規格対応素材は存在したが、綿・ポリエステル混素材としては昨年発表したエレアースが国内初となる。

 近年、製造業で電子デバイスを取り扱う頻度が高まっており、電子デバイスの弱点である静電気放電への対策はワークウエア素材にも求められる。「エレアース」の織物を使用したワークウエアが日本電子部品信頼性センター(RCJ)の資材登録制度認証を取得しているが、新たにニット製品でも認証を取得した。

 綿・モダクリル混難燃素材「ブレバノ」もデビューから30年を経過し、全面リニューアルした。日本防炎協会が定める「衣服類」「作業服」の防炎基準に加え、新たに消防服など「活動服」の防炎基準にも対応したタイプをラインアップする。

 日本産業規格(JIS)の「JIS T8128溶接及び関連作業用防護服」「JIS T8129熱及び火炎に対する防護服―性能要求事項」「JIS T8130防護服―火炎に対する防護服」対応品や、米国規格「NFPA2112産業事故等における火災による短時間の熱暴露に対応した難燃防護服の規格」「NFPA70E作業現場における電気安全のための要求事項」、国際標準規格「ISO11611溶接及び関連工程で使用するための防護服」「ISO11612防護服―熱及び火炎に対する防護服―最低性能要求事項」対応品も完成した。

 ブレバノは作業服だけでなくアウトドア用途でも採用が始まった。さらにファッション性を高めるために、デニム調も開発した。

〈ホームページ開設で情報発信〉

 今回の展示会に合わせて、一部会員制のクラボウユニフォームのホームページを立ち上げる。展示会の事前予約サイトとして先行開設し、順次パンフレットや販促ツールを会員に提供する。ウェビナーなどコンテンツも順次充実させる予定。メールマガジンも発行し、新商品の紹介、展示会やウェビナーの案内なども発信する。ユニフォームに関連するアパレルや代理店、ショップなどユニフォーム業界に携わる人々とのつながりを強化する。

〈繊維事業部ユニフォーム部長兼東京ユニフォーム部長 三和 二郎 氏/閉塞感を打ち破る「発見」を〉

 新型コロナウイルス禍によって対面でお客さまに提案する機会が減る中、どうしてもリアル展を実施したいと考え、今回の展示会を企画しました。現在、企業はSDGsに向けた取り組みを推進することが求められています。そこで「ユニフォーム素材に何ができるのか」を考え、サステイナビリティーや労働環境改善に焦点を当てた素材をそろえました。新型コロナ禍もあって世の中に閉塞感もありますが、それを打ち破るような前向きな「発見」の手助けができればと思います。一部会員制のクラボウユニフォームのホームページも開設します。コンテンツも順次充実させ、お客さまに有益な情報を発信していきます。展示会に加えて、こちらもぜひご活用ください。(談)