繊維ニュース

担当者に聞く ユニフォーム最前線2021(5)/ユニチカトレーディング ユニフォーム営業部 部長 新居 康司 氏/開発に加え、ソフトも強化

2021年10月22日 (金曜日)

  ――この1年間のユニフォーム分野の商況を振り返ると。

 1年間に限ったことではありませんが、新型コロナウイルス禍の影響を大きく受けました。少しずつ復調の兆しが見えてきましたが、観光業や飲食業が動きだすのはこれからです。このためサービスなどを含めた全体の本格回復にはまだ半年程度かかるのではないでしょうか。

 新型コロナ禍によってユニフォームの価値観が変化し、環境や安全・安心などへの関心が強くなっています。当社はメーカー機能を持っている商社ですので、これらのニーズに即した素材の開発に力を入れます。さらに安定生産と品質保証をしっかりと訴求し、顧客から選ばれる会社になりたいと考えています。

  ――ユニフォーム営業部の2021年4~9月を振り返ると。

 新型コロナ禍の影響を加味した計画を立てましたので、その数字はクリアする水準で推移しています。シキボウの抗ウイルス加工「フルテクト」、黄色ブドウ球菌や肺炎桿菌といった菌の繊維上での増殖を抑える制菌加工「ユニクリーン―S」、サステイナビリティー対応への注目度は高かったと言えます。

  ――下半期以降の取り組みについては。

 ワーキングや企業別注を中心に明るさが見えつつある中で、有力顧客との取り組みを深めながらアフターコロナを見据えた取り組みを進めます。その一つがソフト面の強化です。ユニフォーム営業部には企画・生産課があり、戦力を増強してマーケット情報を顧客に届けます。

 生産面では産地有力商社と連携し、ストレッチや環境対応などを中心にポリエステル長繊維素材の開発に力を入れます。シキボウとの繊維事業における企業間ビジネス連携の強化では、素材の活用だけでなく、工場の相互利用も始めています。12月にはシキボウとの初の共同展を開催する予定です。課題は原材料価格の高騰です。

  ――アフターコロナに向けてユニフォームビジネスはどのように変化しますか。

 基本的には変わらないと考えていますが、新型コロナ禍で海外でのサプライチェーン分断の経験から国内生産の重要度が増すのではないでしょうか。ただし海外での生産と比べるとどうしてもコスト高になりますので、機能性や環境への対応で差別化を図る必要があるでしょう。

 後は二極化の進展です。その中でユニフォームが持つ意味が見直される可能性もあります。ユニフォームは元々従業員のモチベーション向上や一体感、企業の環境対応への象徴でした。それらを再強化する流れに対し、素材提供などで手伝いをしたいと思っています。