改正薬機法/厳罰化に注意を/虚偽・誇大広告に課徴金
2021年10月22日 (金曜日)
2019年12月に改正された医薬品医療機器等法(薬機法)が今年8月1日付で施行された。今回の改正で虚偽・誇大広告など違反行為に対して従来の罰金に換わって課徴金制度が新たに導入されるなど厳罰化が図られている。このため繊維業界も従来以上に改正薬機法の順守に注意を払う必要がある。
薬機法は医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器、再生医療等製品に関する運用などを定めた法律。その中で、医薬品として承認されていない商品で具体的な医薬的効果効能をうたうことや誇大広告などを禁止している。
違反行為の中で最も多く行政処分や刑事告訴などが行われている虚偽・誇大広告に対して改正前は最高200万円以下の罰金を科していたが、今回の改正で原則、違反行為を行っていた期間中の対象商品の売上額の4・5%を課徴金として納付させる制度を導入した。改正前と比べて大幅な厳罰化がなされている。
改正の背景には罰金では違反抑制効果が弱いとの批判があった。国会でも罰金額が違反行為によって得る不当利益と比べて少なすぎると指摘があった。広告や表示での優良誤認などを禁止する景品表示法(景表法)では既に課徴金制度が導入されていることから、薬機法でも同様の仕組みとするべきとの意見が厚生労働省の厚生科学審議会からも出ていた。
改正薬機法に対して繊維業界も注意を払う必要がある。近年、さまざまな機能性繊維製品が登場し、抗ウイルス性やリカバリー(休養)機能などをうたう製品も増加している。衛生や健康、美容などに関係する機能を広告やパンフレットなどに記載する場合、薬機法に抵触しないことが必須だが、今回の改正による厳罰化が示すように当局も取り締まり厳格化の姿勢を強めており、これまで以上に法令順守を徹底することが極めて重要になる。
このため検査機関などは改正薬機法への対応サポートを実施している。例えばボーケン品質評価機構は生活品質サポート部門で薬機法違反も含めた広告チェック業務を行っている。自社に法務部門がなく、自前でのチェックが難しい中小繊維企業が機能性繊維製品を扱う場合、こうした外部のチェック機能を活用することも有効な選択肢となる。




