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レンチングの再生セルロース繊維/海水中生分解性を確認/米スクリップス海洋研究所が分析

2021年11月01日 (月曜日)

 米カリフォルニア大学サンディエゴ校のスクリップス海洋研究所(SIO)はこのほど、レンチングの再生セルロース繊維が海水中でも生分解性があることを確認した。SIOの分析に基づき、レンチングは再生セルロース繊維が、海洋プラスチック汚染の原因の一つである合成繊維の効果的な代替品となることが科学的に証明されたとしている。SIOは世界最大級の地球科学と海洋科学の研究機関。

 SIOによる今回の分析は、環境中に廃棄された織物や不織布が最終的にどのような状態を経るのかを確認する研究プロジェクトの一つ。

 レンチングのリヨセル繊維、HWMレーヨン繊維、ビスコースレーヨン繊維など再生セルロース繊維の不織布とポリエステル繊維など化石系合成繊維不織布の劣化プロセスをさまざまな海洋条件を再現した水槽内で比較した。

 実験の結果、木材由来の再生セルロース繊維は30日以内に完全に生分解したが、化石系合成繊維は200日以上が経過しても質的にほとんど変化しなかった。SIOの研究者は「木材ベースの再生セルロース繊維はライフサイクルの終わりに短期間で海洋でも生分解するため、化石ベースの繊維の代替手段として有効であることを確認した」とする。

 レンチングの再生セルロース繊維は既にベルギーの検査会社、オーガニック・ウェスト・システムズ(OWS)の研究室で土中やコンポスト内での生分解性が確認されている。これらのデータはSIOの実験データとも整合している。このためレンチングの再生セルロース繊維は認証機関であるTUVが定める評価基準の下、全ての試験環境(土壌、工業用コンポスト、家庭用コンポスト、淡水および海洋水)で急速に生分解することが確認されたことになる。