レーヨン短繊維値上げ/ダイワボウレーヨン

2021年11月09日 (火曜日)

 ダイワボウレーヨンは、レーヨン短繊維を12月出荷分から値上げする。上げ幅は現行価格から10%。主原料である溶解パルプの供給が世界的に不安定となり高騰していることや、製造工程で使用する薬剤価格の上昇が続いていることが要因。これまで自助努力でコストアップを吸収してきたが、限界に達したことから価格改定に踏み切る。

 同社によると溶解パルプの国際価格が高騰しており、前年同時期から30%以上の上昇となっている。南アフリカ共和国で7月に前大統領が収監されたことをきっかけに暴動が発生し、その影響で同国にある溶解パルプ世界最大手の供給が停滞した。加えて世界的なコンテナ不足と物流停滞も加わり、溶解パルプの供給不安が深刻化したことで価格が高騰している。

 このためレーヨン短繊維の採算が極めて悪化しており、自助努力の範囲を超えたと判断。今後の安定供給を維持するためにも今回の価格改定を決めた。