サステ素材の進化  北陸ヤーンフェア21レビュー (5)

2021年11月17日 (水曜日)

ボルテックス糸広がる

 北陸ヤーンフェアでは天然繊維からの出展も多い。サステイナビリティーへの流れの中で、今回は麻や綿への注目も高まった。

 トスコは今期から本格展開を始めた「ボルテックス」精紡によるポリエステル・ラミー混糸などを紹介した。圧縮空気の旋回流を利用して糸にするボルテックスは、リング精紡に比べて毛羽を抑えてピリングが起きにくいなどの特徴がある。また、サステイナビリティーへの関心が高まる中、オーガニックラミーと再生ポリエステルを組み合わせた糸や細番手化を実現した和紙糸なども注目された。和紙糸は62番手(毛番・撚糸後)を可能としている。

 同社は継続出展しており、北陸でも織物の緯糸で麻混糸や麻100%糸の販売がだんだんと進みだしていると言う。展示会では麻も説明から行っているのも特徴で、前回展に引き続いてブースにリネンやラミー、ヘンプ、マニラ麻の原草、スライバー、糸を並べ、麻の違いによる特徴を説明した。

 増井(大阪市中央区)はサステイナブル糸を中心に出品し、レーヨン長繊維の複合加工糸や再生ポリエステル糸「エコリンク」、ウズベキスタン綿糸「サマルカンダリア」などが好評を得た。レーヨン長繊維はFSC(森林認証)の取得など環境配慮をベースにし、接触冷感など機能性も併せ持たせての提案を進めた。サマルカンダリアはオーガニック綿使いもそろえ、北陸の企業からも注目された。

 ポリエステルの先染め糸の見本帳「ミコルトーン」の商品幅も広げた。レギュラー糸、再生糸の長繊維に加え、ボルテックス精紡による再生ポリエステルの紡績糸も展開している。

 GSIクレオスは、お茶の実から得たオイルをレーヨンに練り込んだ「カテキンファイバー」やウルグアイウールの梳毛糸などを紹介した。カテキンファイバーは、茶葉ではなく通常は廃棄される実を利用する。ウルグアイウールは、ミュールジングをしないなど動物愛護の観点からも訴求した。