三陽商会「マッキントッシュ・フィロソフィー」/企画の軸に“外出着”/来春はスプリングコートに期待

2021年11月17日 (水曜日)

 三陽商会が展開する英国発のブランド「マッキントッシュ・フィロソフィー」は、強みのあるアウター類を強化し、アフターコロナを想定した通勤着、お出かけ着を拡充する。22春夏シーズンは紳士、婦人服ともにジャケット、スプリングコートを企画の軸に据える考えだ。

 既に9~10月度は通勤着をはじめ、食事会や旅行といったニーズが浮上し、ジャケットやセットアップ、羽織感覚で着用できる軽いアウターが動き始めた。同ブランドの紳士服担当者は「在宅勤務が長期間続き、体形が変化した顧客も多い。ブルゾン系の羽織物も売れている」と説明している。

 体形変化による買い替え需要が発生しているものの、従来と異なり、ジャージー素材やウール調の合繊を採用した動きやすいタイプが好調。こうした流れを22春夏に反映する。紳士服では、英国伝統柄のウインドーペンを使ったスリーピースや「ホールガーメント」の技術を盛り込んだノーカラーニットジャケットを投入する。

 スプリングコートはステンカラーを中心に、デザインのバリエーションを広げる。盛夏に向けてはリゾートを意識したカジュアルスタイルを提案。「従来型ビジネス用途のジャケット需要は減少するが、新常態を包括したアイテムに期待している」とした。

 婦人服もスプリングコートが充実する。定番のキルティングコート、トレンチコートに加え、ポリエステルツイル素材のフード付コートといったデザイン感のある商品を増やす。例年、軽衣料が数多く店頭に並び始める4~5月もアウターで売り上げを確保する方針で、婦人服担当者は「22春夏は前期比30%増の売り上げを目指す」と述べている。

〈空調服と協業〉

 マッキントッシュ・フィロソフィーは、空調服(東京都板橋区)と協業し、小型電動ファン付ウエアを来年6月に投入する。ブルゾンタイプ2型を提案し、価格は3万3千円、4万4千円になる予定。電動ファン稼働時の膨らみを軽減したデザインで、三陽商会では「アウトドア需要を想定している。キャンプや自転車通勤にも使える」とした。