サステ素材の進化 北陸ヤーンフェア21レビュー (8)

2021年11月22日 (月曜日)

サステをベースに機能性

 カジナイロン(金沢市)は、「Be Comfotable」(快適に過ごす)をテーマに、サステイナブルをベースにして合繊の機能性を兼ね備えた糸を提案した。綿のような外観を持ちながら吸水拡散性などの機能性を持つ「KJコットン」、ナイロン66のリサイクル糸を使って捲縮(けんしゅく)で高いストレッチ性を持たせた商品などを披露した。

 会場で注目を集めた商品の一つが、ナイロン糸「MCR」。原料の選定や糸加工で高いハリ・コシ感を実現しており、ブースでは通常糸を使った生地との違いに関心を示す人も多かった。サステイナブルへの取り組みとして、工場から出る繊維廃棄物を再利用し、工場内にある手袋編み機で生産する軍手も披露した。

 山越(石川県かほく市)は、リサイクルポリエステルを使った加工糸や銀イオン練り込みの十字断面抗菌ポリエステル糸「エンジェロン シルバー」、天然繊維のような風合いを実現したポリエステル加工糸「ディープリッチ」などが好評を得た。GRS認証を取得し、品ぞろえを拡充しているリサイクル糸は特に注目が高かった。

 今回展での訪問客は資材関連も多く、インテリアでの商談も進んだと言う。「ベンベルグ」×セミダル糸など複合による開発糸の提案も充実させた中、インテリアでは異なる3本の糸を複合した糸などが好評を得た。

 山甚撚糸(福井市)は、レーヨン長繊維と銀練り込みのエアカバー糸や、再生ポリエステル糸によるタスラン素材など環境配慮をベースに複合加工で特徴を出した商品をアピールした。同社は衣料用の技術を生かして資材分野の開拓に力を入れている。サステイナビリティーへの注目が高まる中、ブースではさまざまな糸加工を駆使して新しい糸開発ができることを訴求した。

 福井県撚糸工業組合は、再生ポリエステルによる環境配慮型ストレッチ糸や抗菌など機能性を持たせたストレッチ糸などを紹介した。同組合には44社が加盟する。横のつながりを強め、会員企業が持つそれぞれの得意分野を結び付けて商品を創り上げていく取り組みを重視している。