東レ合繊クラスタ―/原糸・高次一貫の体制構築/参加企業は86社に

2021年12月15日 (水曜日)

 東レ合繊クラスタ―は14日に金沢市内のホテルで理事会を開き、会員の異動に関する審議や上半期の活動実績などの報告を行った。退会が3社あり、参加企業は86社となった。

 宮本徹会長(丸井織物会長)はあいさつで、「これまで以上にメード・イン・ジャパンのクオリティーや産地の技術力を世界に発信するとともに、差別化品・高度化品の開発を進め、継続して新しい価値を市場に提供していくことが重要。そのために東レ合繊クラスタ―の活動をより積極的に推進していく必要がある。産地企業がこの難局を克服するためにも、①グローバルな活動の強化②クラスター活動の連携の多様化(垂直連携+水平連携)③クラスター活動の用途展開の進化、深化――の三つの課題に取り組み、『垂直・水平に連携し、世界に類例のない原糸/高次一貫の連携体制を構築する』という目標に引き続き挑戦していきたい」と話した。

 東レのサポートメンバーの佐々木康次リーダー(テキスタイル事業部門長)は「今後の事業環境は不透明感が強いが、『悲観は気分、楽観は意思』という言葉を念頭において、ポジティブに前向きに行動していきたい。東レからクラスター会員に向けた新素材の報告会では、ポストコロナのニューノーマルに向け、サステイナブルとナノデザイン技術をキーワードにした素材を紹介する。これらの素材を優れたテキスタイルに昇華させて、クラスター活動の拡大に取り組んでいきたい」とコメントした。