ごえんぼう

2021年12月28日 (火曜日)

 英国の映画監督、ケン・ローチ氏の長編『夜空に星があるように』が五十数年ぶりに再上映されている。ロンドンの労働者階級の家に生まれた若者が主人公だ▼ローチ氏は格差や人種差別などの社会問題を取り上げ、労働者階級たちに寄り添った作品を撮り続ける。職を失った木工職人を描いた『わたしは、ダニエル・ブレイク』は第69回カンヌ国際映画祭(2016年)で最高賞のパルム・ドールに輝いた▼第71回は是枝裕和監督の『万引き家族』が、第72回はポン・ジュノ監督の『パラサイト/半地下の家族』が同賞を受賞した。これらの作品に共通しているのは貧困と格差。昔も今も変わらない問題なのだろう▼格差が広がっていると指摘されるが、遺児を支援する非政府組織の関係者から「子供たちの間で意欲の格差も生まれている」と聞いた。貧富の差も意欲の格差も埋めなければならない課題と言える。難しくてもきっとできる。