明日へ これが我が社の生きる道~縫製編~(42)星島被服興業

2022年01月14日 (金曜日)

“品質は信頼”で意識改革

 多品種小ロット化に加え、新型コロナウイルス禍で厳しさを増すアパレル業界。中堅縫製工場も例外ではなく、独自の付加価値が一層求められる。ボトムス縫製の星島被服興業(岡山県倉敷市)は、婦人ジーンズと小学生ズボン両方を手掛けることができる縫製技術を強みに注文を獲得し、新規開拓も進める。星島宏社長(51)は「“品質は信頼”と考え、意識改革を進めてきた」と語る。

 同社は1974年、星島社長の祖父母が創業した。当初は学生服がメインで、80年前後には中高生のスラックスを月間1万5千着ほど受注。その後はバブル崩壊の影響などで環境が悪化し、多品種小ロット化の流れもあって、小学生ズボンをメインに切り替えた。

 その後も厳しい環境が続き、売り上げのもう一つの柱にするため婦人ジーンズに参入。同分野の経験がないため、まとまった注文を獲得できない日々が続いた。そうした中、近隣のある縫製工場から大きな案件を引き取り、「婦人ジーンズの仕事が花開いた」。

 星島社長は近隣の体操服メーカーで営業や生産を19年経験し、2010年代はじめに入社。当時会社は婦人ジーンズも小学生ズボンも軌道に乗って右肩上がりで成長し、17年ごろには大手アパレル関連の企業と取引を始めた。

 20年から新型コロナ禍の影響を受けたが、最近では感染拡大が落ち着きを見せてきたため、ジーンズの量販店向けの注文が増加。小学生服もシーズンに入り、3月まで受注の見通しがある。

 同社はボトムス縫製の中でも珍しく、「ジーンズの貼りポケットや小学生ズボンの玉縁ポケットなど両方手掛けることができる」(星島社長)。併せて学生服向けで培った品質管理のノウハウなども生かし、受注を確保する。

 現在、婦人ジーンズで年間7万~7万2千本、小学生ズボンで年間3万~3万5千本の生産に対応。21年7月期売上高は、新型コロナ禍の影響から持ち直し、前期比横ばいを維持した。

 ファッション専門店や中堅学生服メーカーなど新規取引先とも商談が進み、うち1件からは年6千本分の注文を獲得。今春には合計で3万本前後の受注増を想定しており、「早期に売上高で倍増を目指す」考えだ。

(毎週金曜日に掲載)

社名:星島被服興業株式会社

本社:岡山県倉敷市玉島乙島6934の1

代表者:星島宏

主要生産品目:婦人ジーンズと小学生ズボン

従業員:25人