帝人フロンティア/0.5センチ以下の高精度で採寸/3D採寸システム開発

2022年01月14日 (金曜日)

 帝人フロンティア(TFR)は、スマートフォンを使って簡単に測定できる3D採寸システム「マトウス スキャン」を開発した。独自のデータベースと新たに開発したアルゴリズムで高精度の採寸を実現しており、0・5センチ以下の誤差で体形を計測できる。市場が拡大する衣料品のECやウェアラブル機器、ヘルスケアなどでの活用を想定し、今月から本格展開を始める。

 マトウス スキャンは、スマートフォンで撮影した正面と側面の2画像から肩幅や胴回りなどのサイズを計測する。TFRが持つ日本人の体形情報を集めたデータベースを活用し、AI(人工知能)で高精度な3次元モデルを作成する。今後、データベースを拡充していき、計測の精度をさらに高めていく。

 まずは自社事業で活用していくが、将来的にはシステムの販売も視野に入れる。ECやパターンオーダーを展開する企業向けのほか、高精度な測定が求められるウェアラブルやメディカルなどの用途も視野に入れる。体形変化を把握することによる健康管理や、リハビリ時の筋肉量の回復の把握などヘルスケア分野での活用も視野に入れる。

 高機能繊維とセンシング技術を融合させた総合的なウェアラブルソリューション「マトウス」としては、モーションセンシング製品「マトウスMS」、バイタルセンシング製品「マトウスVS」、睡眠時の体動情報を解析する「マトウスSS」に続く第4段目の商品となる。マトウス スキャンで高精度な計測を可能としたことで、マトウスMSやマトウスVSの拡充にもつなげる。