東洋紡STC 23春夏スポーツ/「スクラムテック」に重点/環境配慮型素材を拡充

2022年01月27日 (木曜日)

 東洋紡STCは23春夏向けのスポーツ素材で、中肉の高密度ニット丸編み地「スクラムテック」を重点提案する。販売好調が続く「Z―シャツ」で引き続き拡販を見込んでおり、「2022年度でコロナ禍前の19年度並みの業績に回復させたい」(林英昌スポーツ事業部長)考えだ。

 スクラムテックはポリエステルと高弾性糸を交編し高密度に編み込んでいる。軽量でストレッチ性があり、ハリ・コシにも優れるため製品映えする。

 23春夏に向けては、耐久性を引き上げた「同タフ」、伝線しにくい「同ノンラン」、フリーカットしてもほつれにくい「同フリーカット」、吸汗速乾・防風・UVカット性をもたせた「同プロ」を新たにラインアップしており、スポーツだけでなくシャツ、ジャケットのゾーンも掘り起こす。

 薄地の丸編み地では、ポリエステル綿混のZ―シャツ、ポリエステル100%の「E―シャツ」の販売が国内だけでなくヨーロッパ向けも好調に推移しており、23春夏でも2桁%の拡販を計画する。

 ペットボトル再生繊維「エコールクラブ」のような環境配慮型素材が「今後、より必須になってくる」とみており、商品ラインを拡充し、スポーツシューズのアッパー向けなども含めて販促に力を入れる。

 商品開発では、得意とするわたの改質技術を活用。消臭コットン「デオドラン―C」、保水性に優れるレーヨン「リフレス」を複合したスポーツ素材の開発を進めている。